化学療法(抗がん剤)の副作用とアピアランスケア・脱毛編
殺細胞性化学療法の副作用
殺細胞化学療法によっておこる外見変化として脱毛は代表的ですが、その他にも多くの外的変化を伴う副作用があります。
多くは生命にかかわるものではないので、疼痛などの身体症状をきたしたり、機能的な変化を生じなければ、過小評価されてしまうこともあります。
脱毛以外の外見関連の副作用も、社会生活を送るうえで私たちの生活の質(QOL)に大きく影響してくるので、しっかり対策したいところです。
主な副作用は
・脱毛
・爪変化
・色素沈着
・手足症候群
・浮腫
があります。
脱毛のQOLに対する影響
化学療法による副作用にはさまざまなものがありますが、QOLに及ぼす影響についての報告のなかで、脱毛は常に1位~3位の上位にあるようです。
文献データによると、化学療法を受けた方の苦痛の中で「脱毛」は「家族や配偶者に対する悪影響」に次いで2番目に高いというデータがあります。
その他のデータでも、「脱毛」は化学療法中に感じた苦痛のなかで最も多いという結果もあります。
ある乳腺外科のドクターの話ですが、脱毛に恐怖や不安を感じ、悲観して自死をされた方もいるそうです。
病気や副作用のことを考えると不安でたまらなくなります。特に未経験のことは”わからない”からより不安ですよね。
だから、少しずつ心の準備をしてもらえるように情報発信をしています。
経験者だからわかること、経験者の視点から、できるだけ近くに感じてもらえるように。
アピアランスケアの重要性や理解がもっと進んでほしい
化学療法による脱毛は外見上も大きな変化をもたらします。
病気そのものダメージに加え、心理的な影響は大きいですよね。抗がん剤の身体的ダメージもありますので、患者にとって本当に大きな負担です。
副作用は脱毛だけではありませんが、女性にとってとても大切な髪でもあります。
・脱毛に対する効果的な予防法や治療法
・日常の頭皮ケアやヘアケアの方法
・そしてQOLを改善させるウィッグなど
幅広く向上させていけるように、経験者として微力ながら頑張っていきたいと思います。
一歩ずつですが、進み続けます。
参考文献【がん患者に対するアピアランスの手引き】
過去の関連ブログ【抗がん剤治療中の脱毛と医療用ウィッグ】
普段着になる医療用ウィッグ・部分ウィッグ - 髪を着る。
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